小川聡クリニック

心臓ヘルスケア外来 Heart health care

心臓ヘルスケア外来

心臓ヘルスケア外来では、Apple Watch、携帯型心電計、血圧計などの最新のデジタルヘルス機器で収集した家庭のヘルスケアデータを活用し、未診断の心臓病・不整脈の早期発見だけではなく、患者様の生活全体を見守る診療を心がけています。

こうしたデジタルヘルスケアは、既に心臓病と診断されて通院されている方だけではなく、高血圧、糖尿病、脂質異常などの生活習慣病の改善のため、具体的なライフスタイルの改善にも役立ちます。是非ご活用ください。

診療日:毎週金曜日午前(第一金曜除く)
担当:木村 雄弘 医師

デジタル診療

Apple Watchを活用した診療

デジタル診療

Apple Watchは、身に着けているだけで、脈拍数、消費カロリー、歩数などを記録し続けてくれます。心臓病の管理にはこうした継続的な脈拍数の記録は有用な情報になります。また、不規則な心拍の通知を受けた時や、動悸、胸痛などの自覚症状がある時にはいつでも心電図を記録することもできます。この心電図を専門医が閲覧することで、心房細動以外の心臓病に関する情報を得ることができることもあります。また、就寝中にApple Watchを装着すると、睡眠時間が記録されるため、規則正しい生活リズムの管理にも役立ちます。これらのデータは生活習慣病の予防や管理のための運動療法にも利用できます。高血圧、糖尿病、脂質異常症の管理のため、無理のない目標設定を致しますので、ライフスタイルの改善につながることを願っております。

AppleWatchを用いた「AW-ECGパッケージ」のご案内
AppleWatchを用いた「AW-ECGパッケージ」のご案内

デジタル血圧手帳

日々測定する血圧、体重などのデータを毎日手帳に書きためていく作業は、骨が折れる作業です。デジタル診療では手帳に手書きで記録する必要がなくなります。測定データは簡単操作でiPhoneに保存されますので、診察日にはiPhoneをお持ちいただければ、手書き手帳をお持ちいただく必要もなくなります。

こうしたデジタル診療はあくまで保険診療の診療補助手段として利用し、診療の向上に役立てることを目標としております。 ご不明な点は、毎週金曜日午前、心臓ヘルスケア外来でご相談ください。

使用するデジタルヘルス機器例

  • Apple Watch

  • 血圧計
    • 高血圧の薬をお飲みの方
    • 血圧の変動が気になる方
    • 血圧手帳を忘れがちな方

  • 体重計
    • 体重変動が気になる方
    • 心不全で通院中の方
    • ダイエットに取り組みたい方

  • 携帯型心電図
    • 動悸でお困りの方
    • 不整脈で通院中の方
    • 胸痛、息切れでお困りの方

その他の健康指標についても、ご要望にお応えしますので、ご相談ください!

「新着ニュース!」
木村雄弘先生の研究業績が
Apple社のヘルスケア公式サイトのトップページに引用されました。

当クリニックで毎週金曜午前中のヘルスケア外来を担当している慶應病院循環器内科講師木村雄弘先生は、以前からApple Watchを用いた不整脈、特に心房細動の管理・治療に力を尽くしてこられています。その実績はApple社のCEO Tim Cook 氏からも一目置かれ、来日を機に慶應病院に木村先生を表敬訪問されたことがあります。
今回、木村先生はApple Watchを活用して、心房細動を早期に発見するための人工知能モデルの開発研究を行い、その結果を英文誌に発表されました(https://doi.org/10.1016/j.ajpc.2025.100951)。そちらも評価され、先日米国のApple本社でのリサーチサミットに招聘されて講演され、Apple社のヘルスケア公式サイトのトップページに引用されました。以下は、それについての木村先生からのメッセージです!

『心房細動は、放置すると脳卒中などの重大な病気につながることがあるため、早期発見が非常に重要です。発見には心電図による記録が欠かせません。しかし、心房細動は発作的に起こることや、自覚症状がない場合も多く、心電図に記録されにくいという課題があります。
 この研究では、日々の歩数や心拍数、睡眠のデータなどを収集し、心房細動が記録できるタイミングを予測しました。これを活用することで、普段の生活を続けながら、自身の心臓発作のリスクを把握できるようになることを目指しています。こうした技術を活用することで、まだ症状が現れていない段階から対策を講じることが可能となり、重い病気を未然に防ぐチャンスが広がります。健康管理に取り組むきっかけとして、スマートウォッチなどの身近なデバイスを活用するのがおすすめです。自分の体の状態を「見える化」することで、より健康的で安心な毎日を過ごせるかもしれません。』

今後の木村先生のご活躍に是非ご期待下さい。このホームページトップに「院長の独り言」を連載していますが、その中では院長独自の取り組みで気候、特に気圧変動と心房細動発作の関連性を明らかにし、個々人の発作の起き方に応じた対処法なども試しています。そちらも参照ください。