小川聡クリニック

読んで役立つ院長の医学講座 〜圧倒的な臨床経験と知識に裏打ちされた院長からのメッセージです〜

第3回どのような人が心房細動にかかりやすい?

心房細動は、高齢者ほど多くかかるのですが、年齢が進むのを食い止めることはできません。

なぜ高齢者に多いのか、老化との関わりなどは十分解明されていませんが、高齢者に多い高血圧と心房細動発症との関係は証明されています。その他にも、糖尿病、心臓病(狭心症、心筋梗塞、弁膜症、心肥大など)も原因になるとされています。ですから、こうした病気をきちんと治療すれば、高齢者でも心房細動を防ぐことはできます。過度の飲酒も関わりがあります。若い人の場合には、甲状腺機能亢進症(いわゆるバセドウ病)も多い原因です。

では、心房細動になった時に、どのような人が脳梗塞を起こしやすいのでしょうか?心房細動の人が全て脳梗塞を合併するわけではなく、年間100人に4~5名程度と言われています。

心房細動マメ知識

脳梗塞を合併しやすい人をスコア化します。75歳以上は2点、脳梗塞の病歴は2点、他には心不全、高血圧、糖尿病、血管疾患、65歳以上、女性は各1点で、このスコアを集計して、スコアが高いほど脳梗塞発症率が高まります。2点以上で要注意ですが、最近では良い治療法があります。
次回詳しくお知らせ致します。